ヒトは普段,手を伸ばして遠くの物を掴んだり,倒れずに歩いたり走ったりという様々な動作を何気なく行っています.しかしながら,これらの動作を自然に実施するためには多数の筋をバランスよく収縮させ,適切な力とタイミングで実施する必要があります.また,ヒトは何かを目で見たり,肌で感じるなどの行動によって様々な情報を取得し,現在の状況や過去の経験から様々な判断や予測を行うことが可能です.
このように,ヒトは非常に複雑かつ高度な情報処理システムであり,多種多様なメカニズムによって成り立っています.これらのメカニズムは今も完全には明らかにされておらず,これらにはヒトを効率よく支援するためのヒントが隠されている可能性があります. 例えば,ヒトの活動にともなって生じる生体信号(筋電図,筋音図,脳波やバイタルなど)を適切に計測・評価して利用すれば,効果的にヒトを支援することができます.
我々の研究室では,ヒトの巧みな運動を実現するメカニズムの原理解明と,ヒトのように柔軟に思考・判断する人工知能を搭載した知能ロボット技術を応用し,様々なシーンでヒトを効果的に支援することを目指して研究活動を行っています.
研究プロジェクト
- 多チャネル筋電位と機能的電気刺激を用いたヒトーヒト動作伝達とリハビリテーション
- 科学研究費助成事業 新学術領域研究「脳内身体表現の変容機構の理解と制御」,公募班 代表
- ・仮想壁を用いた高齢者の転倒リスクの見える化
- 公益財団法人 セコム科学技術振興財団 特定領域研究助成 平成29年度採択 代表
- 科学研究費助成事業 若手研究(A)代表